第31回-機能と分脈

7CMざっく理論-31-機能と分脈

『7CMざっく理論』シリーズでは、根拠とか難しい説明をすっとばして、7CM理論とは何なのかについてざっくり概要を説明していくね。

ざっくり基本編
ざっくり光彩編
ざっくり機能編
ざっくり進行編』 ☜
ざっくり多層編

ざっくり接続編-目次

ここからは接続についての概要、ざ~っくり理論になるよ。

これまでにみた機能論の発展形、コード進行に関する理論であり、逆に機能論に戻ってくる話であり…。

音楽のストーリーを形成するうえで大事なお話よ。

文脈

第23回-7CMの機能では、ベースや音束(いわゆるコード)の持つ機能についてみてきたね。

うん、7CM理論では度数類ごとに分類されるものだったね。

in CNMでの機能
in CNMでの機能

(注意:単一調性だと上の通りね、実際はin ANmなどほかの層がかぶさるから変わるけど…。)

この音束の機能も、どこからその音束につながったかで微細に性質が変わってくるの。

つながるっていうのはGからCへのコード進行みたいな感じ?

そう。例えば、そのCは in CNMではT機能よね。

そうだね。GからCなんて到達感あるよね。ここで終わり~っと。

音:G⇒C

そうね。これがもしEmからのCだったらどう?

音:Em-C

う~ん、さっきに比べると少し到達感が弱いというか、でもT機能って気はするよ。

接続による性質(DT、ST)
図:in CにおけるG⇒C接続とEm→Cの接続

微細な変化がある感じかしらね。

…でもそれはCの問題というよりも、GやEmのせいな気がするよね。

そうね。

そしたらこれを今度Fにつなげたらどう聴こえるかな。

Em~C~Fね。

音:Em-C⇒F

T機能の落ち着く中にもなんだか次に動きたいなって感じがあったりしないかしら。

う~ん、個人的には1回聞いたときには「次に行きたいな」までの感じはないけど何回か聞くとそう感じるかも。

でも1回目のときにも、CからFにいったときに
 「あ、そうそうこれこれ。これを待ってた」
みたいな感じはしたよ。

結果論な気もするけど、、Fに行きたいっていうのは若干わかる気もするよ。

この例でいえば、「Fに行きたい」という気持ちになっていた、っていうC時点の性質よね。

接続による性質(Em-C)
図:in CにおけるEm-Cの接続によるT機能状態

あ、それって『GからCに行く』か、『EmからCに行く』かでCの機能・性質が微細に変わったってこと?

あ!もしかして分脈ってやつ?

接続による性質(G⇒CとEm-C)
図:in CにおけるG⇒Cの接続とEm-Cの接続によるT機能状態差異

接続論は分脈を分析する

そうね。ここから先のお話、接続論はここにメスを入れる話よ。単純に機能だけでは切り取れないものを見ていくの。

「理論としては●●機能だけど、分脈を考えると××と捉えられる」を明るみに切り拓いていく深堀話よ。

接続による性質(Tの違い)
図:文脈によって変わるT

でも『すべての機能』×『その直前の音束』って細分化すると、膨大になって混乱しそう…

えっと、7×7で49パターン…いや、もしかして7×12…え、そんなに考察するってこと!?

う~ん覚えられないな…。

そんなことはないの。

実はざっくり機能までのお話の中に、分析する材料はそろってるの。

ちょちょっと整理するだけでコード進行の分類のようなものが簡単にできるよ。

次回

さて、今回は接続論の初段、分脈に関する話をしたね。次回はいわゆるコード進行における進行感や停滞感って何だろうって話をしていくよ。

またね!

音楽の深層に一緒に入っていこうね!
↓応援↓よろしくね!
にほんブログ村 小説ブログ ファンタジー小説へ にほんブログ村 クラシックブログ 音楽理論へ

  • 筆者
    月屑
新公理系の音楽理論『7 Color Materials』提唱者。本音楽理論と、その世界観を表現した物語小説『7CM』およびその解説を本サイトにて執筆・公開中。 月屑という別名義でも『Music STanDard In/Out』というサイトにて、従来の音楽理論寄りの『キミの音楽理論』や、楽曲の耳コピ分析等を執筆。
»

COMMENT

Please Login to Comment.

CAPTCHA


サイトトップ > Outside the 7CM. > 7CMざっく理論 > ざっくり進行 > 第31回-機能と分脈