第06回-旋律=自身
ざっくり基本編-目次
- [第01回] 雰囲気理論
- [第02回] 理論の基礎
- [第03回] 理論の単位
- [第04回] 理論の全容
- [第05回] 音楽の構造
- [第06回] 旋律=自身
- [第07回] 進行=物語
- [第08回] 調性=世界
- [第09回] 理論の位置
- [第10回] 基本まとめ
今回は7CM理論の本質から脱線した「音楽世界の構造」補足話
メロディ
音楽を聴いてるときにワクワクしたりドキドキしたり恐怖を感じたり旅に出たくなったり…様々な物語や感情を描くよね。
んー、まぁ具体的ではないにしても色んな感情を描くね。
♪キーミーがーいた なーつーはーとお…
あー、夏祭りの淡い想い出…
それ!
あ!でもこれは歌詞に誘因されてるよね。
そうね。メロディに具体的歌詞が乗ると情景が浮かぶね。メロディは聴き手自身なの。メロディが高まれば高まるし、泣けば悲しい、歌手が叫べば聴き手の感情も爆発する。メロディに自身を見ているの。
この作品「夏祭り」冒頭サビで、例えば小さな小さな変化かもしれないけど、
♪とおいーゆーめーのなか~
の「か」のところに感情が高まったり力が入ったりしない?
う~ん、そうかなぁ。でも実際に歌うってなったら力は入るし感情はこもりそう。でもそれって音が高いからじゃない?
まさにその通りで、メロディが高まれば感情も高まる。音楽話題から離れて、音の上げ下げの本能的な話で言うとね、例えば
・『そうなの↗』
・『そうなの↘』
や
・『なんだ↗』
・『なんだ↘』
って言葉の語尾を上げ下げしてみて。語尾を下げたら
・『この人は納得した(平穏、落ち着き心理)』
って感じて、逆に語尾を上げたら
・『この人は疑問を持ってる(次の行動どうしよう)』
って注意を引く感情が生まれるよね。
確かに、音楽がどうこうって言うよりも単純に音高が高くなるほど注意を引くね。生物的なところに関係しそう…。
聴者が追いかけてるもの(メロディ)が自分自身で、音が上がると興奮、下がると落ち着くって漠然とありそうだね。まるで自分の感情の上げ下げのよう。
うん。ハーモニーの調和的な話とはまた別だけどね。
聴き手が集中してメロディを追えば追うほど自分自身の感情と同化しちゃうね。
音楽の中で心が追いかけるもの=メロディは音楽世界の自分自身