第09回-理論の位置
ざっくり基本編-目次
- [第01回] 雰囲気理論
- [第02回] 理論の基礎
- [第03回] 理論の単位
- [第04回] 理論の全容
- [第05回] 音楽の構造
- [第06回] 旋律=自身
- [第07回] 進行=物語
- [第08回] 調性=世界
- [第09回] 理論の位置
- [第10回] 基本まとめ
理論の位置づけ
コード理論はL3→L1層
コード理論は音楽世界構図だとどこにあたるんだろう。
まず図のL3層で和音を把握して、その和音と地下L1層の一番大きなヒカリの球(中心音)との相対関係で見ていくよね。
相対関係…?あ、ディグリーってことか。ハ長調(Cメジャーキー)のGコードだったら、
・L3層:Gコードだ
・L1層:キーはCメジャーだ
→GはCから数えて5番目だ
→ディグリーネームはⅤだ
って考える感じだね。
そうね。そしてそのあとはその数字だけで一人歩きができて、Ⅴはドミナントだから○○って考えていけるね。簡単に言えばコード理論は主に地上のL3層に着目して切り開いていく理論ね。
7CM理論はL3+L4層⇔L1+L2層
これまでの説明から察すると、7CM理論は地下のL1+L2層にフォーカスした理論だよね。逆にコード理論のようにL3層は見ないのかな。
一見そう思えちゃうんだけど、実際はちょっと違うの。
具体的な7CMっていうものは地下層の実音ではない概念だったよね。この7CMをどうやって具体的に把握するかっていうと、結局は地上のL3+L4層の実音を聞く必要があるの。
ん?
・地下層から地上の音楽世界全体を変化させる
・地上を見て地下層を掌握する
っていう双方向ってこと?
そうなるの。この地下から地上を見る視点がコード理論よりも強化されてるポイントかもね。
7CM理論は地下から地上、地上から地下と双方向に掌握・コントロールする
7CM理論で音楽世界を見通す
ちょっと難しいなぁ。でもそれって地下の状態が地上の選択肢を狭めることにならない?地上の実音が地下の7つの音で出来てるって話はさ、その7音以外を鳴らしちゃだめってことなの?
そうではないの。地上のL3+L4層で地下にない音を使うことで、地下の7CMが変化するって考えるのよ。言い方を変えると、地上の出来事を地下を操る手段として使うの。
例えば
①イ短調(Amキー)状態
→7CMはラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、ソ
②Eコード(ミ、ソ♯、シ)を鳴らす
→地下にないソ♯が鳴る
→7CMがラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、ソ♯になる
このように、地上の音(今回はEコードのソ♯)によって地下の7CMが変化した、って考えるの。
地上の実音で地下の7CMを操って音楽世界を変化させるんだね。
そうよ。これはね、逆に『地下をどう変化させたら音楽世界の雰囲気がどうなる』っていうのを知っていると、地上で何をすれば効果的なのかが分かる。それが7CM理論なの。
さっきの例で逆転の思考をすると、
①イ短調(Amキー)状態
→単調でつまらないなぁ
→キツく引き締める7CMにしたい
→Aハーモニックマイナー{ラ、シ、ド、レ、ミ、ファ、ソ♯}は最適だ
②今、和音はEm(ミ、ソ、シ)だ
→地下の7CMをAハーモニックマイナーにしよう
→EmをE(ミ、ソ♯、シ)に変化させればいい
このように、Aハーモニックマイナーという7CMの雰囲気を知っていれば(①)、雰囲気を変えるためにそこで何をしたらいいか(②)ってことを考えることが出来るの。
そうか、図のL2層の雰囲気に着目して地上の和音やメロディを変えるんだね、7CMの雰囲気を知っていくともっともっと応用ができそうだね。
そうね。今回は単純な例だけど、単調なコード進行をエモーショナルに編曲したいときとかには好きなだけバリエーションを創れるわ。
次回
よーし、おさらいだ!