[1mm]-Musika-
穏やかな街並み、いつもの日常。
ボクはこの街が好きだ。
今日は久しぶりにお出かけをしている。穏やかな街並み、いつもの日常。こんな晴れた日に予定があるというのはとても幸福感を憶える。
こんにちは!
あら、こんにちは!今日も元気だね!
うん、お出かけなんだ!
そうなのね、ウキウキが顔にも出てるよ!え~っと…
お母さん、ムー君だよ。ムーまた後でね!
あぁ、そうだったね。ムー君気を付けてね。
うん!またね!
本当に居心地がいい街だ。見知った顔はいつも声をかけあっている。そしてこの穏やかで爽やかな空気感・匂いもいい。爽快という匂いを体中に感じている。
妖精コダー
ふと足を止める。心動かされているということに意識を向ける。
いつもの…かな?
空を見上げる。そこにいる。見慣れたヒカリ。薄い緑色の妖精コダーを視界にとらえる。
今日も一段とまぶしいじゃん。
村人もあまり凝視する人はいない、いやもしかしたら存在を知っている人がいるかも怪しい存在。妖精コダーはヒカリの集合体、この街の太陽のような存在だ。
こっちに行けばいいのかな?
コダーは何も答えず色を強めていく。代わりに答えてくれる私の身体。行先はこっちなんだ。
ド
コダーがその様態を変えていく。ヒカリの屑が空中を舞い、風のようなものに流され消えていく。コダーの色が変わる。まじりっけをほぼ感じない、スカっとわかりやすい明るい紫色。重心とも思える位置ではひと際強くて紛れもない単色を放っている。そこにはコアなヒカリがある。
あぁついたー!とうちゃ~くっ!
達成感に両腕で空中を仰ぐ。
今日も本当にいい天気だったな。
本当そうね、日頃の行いかしらね。
日頃の行いなあ。お前さん笑った顔しか見たことないもんな、泣いたことなんてあるのかい?
涙なんて1ミリもこぼしたことないわよ。
そうか、そうだよな!はっはっは!その日頃の行いさんのおかげか昨日も大量収穫だったんだって?
そうよ、聞いてよ。一等賞だったのよ!
お二人さん、ごきげんよう!
おう!ご無沙汰!
はい、こんにちは!
穏やかな街並み、いつもの日常。
ボクはこの街、ムジカが好きだ。